昨今多様化している働き方、テレワーク、リモート接続によってオフィスに通わなくても仕事ができるようなスタイルが増えてきました。今回は日帰りの出張でサテライト・オフィスを見学させて頂いた際に感じた地方型のメリット、デメリットをご紹介します。
こんにちは!へこみです。
前回ご紹介した千葉県南房総市のシラハマ校舎を見学させて頂く機会がありました。その時に地方型の拠点を設置する際の個人的に感じた部分を記事にさせて頂きます。前回のシラハマ校舎の様子を見たい方は下記の記事も参考にして下さい。
企業の拠点を地方に構えたい方や地方での働き方に興味がある方は、参考にして頂ければと思います。
目次
地方型サテライト・オフィスの特徴とは
サテライト・オフィスは企業の本社から離れた場所に置く拠点のことです。サテライト・オフィスには「都市型」「郊外型」「地方型」と大きく分けて3つの種類があります。今回は「地方型」にテーマを絞ってご紹介させて頂きます。
「地方型」の特徴は、地方の自治体が誘致を行っている場合が多い。地方創生のため、国や自治体と連携し、誘致のための支援を行っている。
また、親の介護で都心を離れた方が働けたり、有事の際のリスク分散を図る目的があります。多様化する働き方にも対応していく狙いがあります。
地方型のサテライト・オフィスのメリット
自然に囲まれた中で落ち着いて仕事ができる
山や海の自然に囲まれ、都会での日常から離れて仕事をすることができます。心にも頭にも余裕が持てるようになるため、リラックスして仕事に取り組めます。そのため、普段思いつかないようなアイディアや仕事の生産性の向上にもつながるような印象を受けました。
働く場所を変えることでパフォーマンスの向上につながる場合もありますので、地方で拠点を持つことは生産性を高めることが期待できます。
人材確保の幅が広がる
さまざまな理由で地元で仕事をする方は多いでしょう。中には都会で仕事がしたかったが田舎に戻る決断をした方も多いのではないでしょうか?
地方に拠点を設けることで、その地域に住む人の人材雇用をすることができるようになります。そのため、企業にとっては地方にいる優秀な人材を雇える可能性が期待でき、地方からしてみれば雇用の増加の期待がかかります。
地方にいながら都会での仕事ができるので、都会での仕事に憧れている方は雇用して頂けるチャンスになります。
介護の両立もしやすい
地方出身者で都会で働いている方で親の介護が必要となり、勤めていた会社を辞めて地元での転職を行う方、そのような経験のある方もいるでしょう。また、高齢になった親を心配して地元に戻る方もいるでしょう。
企業からすれば優秀な人材であったり、幹部候補の人が流出してしまうというデメリットがあります。勤めていた方も好きな仕事や働きやすい環境を手放すことになります。
ただ、拠点が地方にあればリモートワークで本社にいる時と同等な仕事内容が行えます。通信環境がある程度整備されているため、実現可能となった働き方です。
有事のリスク分散が可能
都心に本拠地や本社を構えている企業は多い。有事の際に本社で行っている主要業務が停止してしまう可能性が高いです。
そのような場合、地方で拠点を構えていれば業務を停止することなく代行して行える利点があります。リスクを分散することで被る被害を最小限に抑えられます。
子育ても行える
お子様がいる方には自然に囲まれた中で子育てが行えるメリットもあります。慌ただし都会で子育てするよりも落ち着いた環境でのびのびと自分の子供を育てられます。
地方型のサテライト・オフィスのデメリット
セキュリティの心配がある
地方に拠点を持つことはセキュリティの問題が心配になります。通信環境が整備され山でもリモートワークが行えるようになりました。オフィスを丸ごと借りるのであれば問題はないかもしれませんが、シェアオフィスを利用する場合は注意が必要です。
公衆無線LANが使用されている場合、暗号化されていない通信となるため必ずしも安全とは言えません。特に重要な情報を扱うのであれば事前の調査が必要です。
リアルなコミュニケーションが不足する
昨今チャットツールを使用したコミュニケーションが増え、どこにいても会社の人とやり取りが行えるようになりました。そのため、地方に拠点を置くと実際に会って仕事の話や近況をうかがう機会が少なくなります。
ただしチャットツールの普及は、メリットでもありデメリットでもあると感じます。中にはリアルに会ってコミュニケーションを取りたい人、得意な方もいます。バランスをとりながら使い分けた方がよいでしょう。
交通手段が限られる
地方型では拠点を置く地域の方を採用するのであれば、問題はないかと思います。ただ、本社から行く場合は拠点の場所によって交通手段が限られてしまいます。行くだけで半日の時間を費やしてしまう場合もあります。
そのため、本社から行く場合は日帰りや数度行くというよりも、まとまった時間を確保して拠点に行って作業をする方がよいと感じました。
拠点設置の費用がかかる
私が訪れたシラハマ校舎では通信環境、デスク、イスなどがある程度揃っていたため、「仕事をするだけ」というのであれば場所代等の最小限の出費で抑えられると感じました。
ただ、企業によっては拠点を建設したり、オフィスだけ借り、事務用品や業務に必要な機材、道具を揃えなければいけません。都心より月々の場所代などは押さえられますが、初期費用が大きくかかる場合があります。
また、地方手当など費用体系も考慮する必要があるでしょう。
最後に
今回はサテライト・オフィスを見学させて頂く機会があり、その中でふと思ったメリット、デメリットを上げさせて頂きました。場所によったり、設置を考えている企業によってはすでにクリアされている課題もあるでしょう。
企業のメリットからすれば、せっかく雇用した人材の流失が防げたり、地方に拠点を設けなければ出会えなかった人材と巡り合える機会が増えます。雇用される側も地方にいながら都会でしかできなかたた仕事が行えるようになります。
自治体側も人や企業の誘致、雇用の促進につながり、地方創生にも期待がます。
実際に私のまわりでもリモートワークなどの考え方が広がっていない時に都会での仕事を辞め、地元に戻り転職した方がいました。やはり都会でやっていた仕事をできれば地元でもやりたいということを聞きました。
また、地元にいながら都会でするような仕事を行いたいという人も少なからずいます。通信環境などのインフラが整ってきたからこそ実現できない働き方ではありません。
セキュリティや初期費用のデメリットはあるかもしれませんが、企業にとっても働く人にとっても地方型サテライト・オフィスは魅力的なものです。
地方に拠点の設置を検討されている方はおためしで体験してみることをおすすめします。各地方の自治体が案内している場合もありますが、総務省の「おためしサテライトオフィス」というサイトをご紹介します。
設置検討の地域や気になる地域を調べて実際に訪問してみるのがよいでしょう。実際の疑問点も質問して解決するかもしれません。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
次回もよろしくお願いします。